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2019/06/20 15:08
赫三郎窯は、京都五条坂に窯を開いて50年以上になるの京焼の窯元です
ちゃわん屋の娘に生まれた私は、物心ついた時から赫三郎窯の器に囲まれて育ちました
温かみのある器と共に毎日を過ごすうちに、自然と赫三郎窯が大好きになり、
それをきっかけに、京焼にも興味を持つようになりました
赫三郎窯の当主・黒田三郎先生は大阪市生まれ 京焼・清水焼の、代々続く窯元ではありません
それがなぜ、京焼と???
それは私の父が深く関わっていたそうです
黒田三郎先生は、50年ほど前、伊東陶山先生に師事された後、1967年に、開窯されました 当時は自分で窯を持たない貸窯…いわゆる“レンタル窯”が当たり前だった時代
何となく、焼き物=清水焼=京都の五条坂って感覚で五条坂に開窯されたものの、焼き上がった器をどうしようか…そう思った先生は、たまたま東山五条にあった両親の店に飛び込み営業をされたそうです 驚!
そして、器を目にした父が一言『ええ細工してるわ〜』と言ったことから取引成立 それが現在のように多くの人々に京焼・赫三郎窯が愛される、最初の一歩だったのです
先生には、福井県の越前焼からオファーが来たこともあったそうです 様々な事情で断られたものの、ひとつ間違った?ら、越前焼・赫三郎窯になってたかも!?
そんな、父とのご縁も深い赫三郎窯の器たち
何と言っても、鮮やかな色…誰にも真似できない、温かみのある夕焼けに近い赫(あか)が特徴です
赫(あか)とは、小説家の徳富蘆花(とくとみろか)の『夕焼け』 と言う作品に出てくる赫(あか)から取られたそうです
またそこに可愛らしいウサギやお花が描かれていたり、優しいブルー(呉須)の染付だったり…
先生は画家のご経験があったからこそ!こんなに優しい絵付けや色合いの美しさが生かされるのでしょう
陶器は命をつかさどる食事に使われるもの だから美しさはもちろんのこと、毎日が使い心地よく触感も満足するものを求め続けているとのこと またそのために、作品には細部まで気を配っていらっしゃるそうです
手に取るだけで、暖かい気持ちになる赫三郎窯の器たち…
少しでも多くの方に、味わって頂けたらと思います
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<赫三郎窯 黒田三郎 陶歴>
1942 大阪市に生まれる。
大阪市立美術研究所 2年 洋画の基礎を学ぶ。中村孫四郎先生(洋画 国画会会員)に師事。
京都市立工芸指導所 1年 京焼の基礎を学ぶ。3世伊東陶山先生(粟田焼 日展理事)に師事。
1967 五条坂に「赫三郎窯」開窯。
1970 宇治市炭山に移転 築窯。
この間、京焼窯元として「赤絵陶器」「染付陶器」を中心にヒットデザインを制作し続ける。
1984 瑞穂町に移転、築窯 、個展多数。
2000 阪神百貨店画廊をメインに、松坂屋百貨店などで10年連続 個展開催。
日本橋三越本店でも作陶展を開催。
2008 京丹後市大宮町に移転、築窯。現在にいたる。「丹後 茶話会」主催
赫三郎窯 工房の玄関です